こんにちは、HIMAGOです。
※本記事は、杜野凛世に関するコミュの内容、特にWINGからファン感謝祭までについてのネタバレを含みます。ご注意ください。
皆さんはプレイしていますか、アイドルマスターシャイニーカラーズ。
私は半年前に遊び始め、とても楽しくプレイしています。
さて、早速ですが、2022/2/10にPデスクという機能が実装されました。
これは、これまでの自身のシャニマスでの活動記録を見ることが出来る機能で、感謝祭やGRADなどにおいて自分が見逃していたアイドルのコミュが一目で分かるため、とても良いアップデートだと思います。
そしてPデスク実装時、アイドルの写真の背景には、そのアイドルに大きく関係する場所が使われていると話題になりました。例えば、夏葉は海、浅倉はバス停、樹里は商店街、真乃は公園と、それぞれのアイドルにとって重要だったり大切にしていると思われる場所が選ばれています。
私は杜野凛世がシャニマスの中で一番好きなので、凛世はどんな背景が使われるのかとても楽しみにしており、そして実装された日にすぐチェックしました。
いや、どこだよ。
感謝祭に秘密基地として使っていた倉庫???
もっと思い入れのある場所があるじゃん!ほら!
こことか!
こことか!!!
こことか!!!!!!
こことかさぁ!!!!!!!!!!
個人的に凛世にとって重要な場所は他にもあるような気がしましたが、選ばれたのは事務所の倉庫でした。
調べたところ、私が凛世で唯一持っていないカード【十二月短篇】でも使われているみたいですが、持っていないことからコミュ内容が分からないため、また厳密に言えばPデスクの方は【つむぎ、まばゆく。星屑たち】櫻木真乃で使われていた明るさの背景のため感謝祭のそれとは異なりますが、一旦は感謝祭が凛世にとって重要な意味を持っていたと考えることにし、何故倉庫が選ばれたのか、凛世の中での感謝祭の位置づけを考えることにします。
アジェンダ283報酬sSSR【つむぎ、まばゆく。星屑たち】コミュ3
※4thアニバーサリーの限定セレチケで十二月短篇を入手する予定なので、もし十二月短篇が決定的な内容であればまた追記します。また、将来出てくる凛世のコミュにてPデスクに用いられた明るさの倉庫が登場する可能性もあるため、その場合も追記します。
・はじめに
まずは、ファン感謝祭までに凛世がメインとなったコミュの流れを下記表にてまとめました。今回は下記表のコミュからいくつかピックアップして考察していきます。
・WING、想ひいろは
凛世がアイドルとしてデビューし、WINGで優勝するまでのコミュです。まず凛世は、街で下駄の鼻緒が切れたところをシャニPに助けてもらい、ついでにスカウトされ、後日アイドルになることを承諾し、あとシャニPに一生付いていく宣言もします。
WINGの出会いコミュ
ここからは個人的解釈ですが、初期コミュでよく語られていますが、凛世はアイドルになる前はあまり友達と遊んだりコミュニケーションを取ったりしてきておらず、世間一般を知らない感じがあります。しかし、アイドルになる前から小説や短歌といった文学作品についてはかなり精通しています。ここら辺の生い立ちは、凛世の家庭が芸事に精通した厳格なものだったことが大きく関係していると思われます。
sR【283プロのヒナ】園田智代子コミュ2
なので、そういった文学作品から得た知識はあるにもかかわらず、現実世界での経験が乏しいことから、かなり頭でっかちな状態になっていたと思います。恐らく、シャニPと出会う前に、漫画ではなく文学作品から、男性から思いを告げられたり言い寄られて親密になる描写の作品をいくつか読んでいて、それが自分の身にも起きたため、知識が感情を呼び起こしてシャニPのことが好きという刷り込みが発生したと思います。
多分、このスカウトした人がシャニPではなく美容師だったらカットモデルになっていただろうし、雑誌編集者だったら雑誌モデルになっていたので、個人的にはこのタイミングでは凛世は『自分に思いを告げた人』を好きになったのであって、『シャニP』という人間のことは好きになっていないと思っています。
また、一般的に恋愛は人間関係の延長にあるもので、それを築くためには対話力や聴く力が必要になりますが、その点で言うと【想ひいろは】のtrueは印象的で、シャニPはWINGの優勝報告も兼ねた家族への挨拶をしようと思っているのに、凛世の中では結婚の報告でもするのかと言わんばかりのテンションになっています。これでは対話や相手の言葉を聴くことが出来ておらず、かなり歪な関係であることが強調されています。
この点も、『シャニP』と対話しているのではなく、『自分に思いを告げた人』と対話しているため、そういう食い違いが発生したと思われます。そのため、WING終了時点でもまだシャニPのことは好きではないのかなと考えます。
ただ、WINGの途中で、アイドルになったことでファンという他者の視点に意識することが出来、視野が少し広くなったことから、そこからどんどん人間的に成長していくのかな、展開が広がっていくのかなと予感させられます。
・五色 爆発!合宿 クライマックス! 、放課後★肝試しパニック
放クラ結成後初のイベコミュ。放クラで揃って合宿を行うものです。このコミュで個人的に注目したのは、凛世のコミュニケーション能力の成長具合です。
アイドルになりたての頃は、あまり友達と遊ぶようなことはしなかったことから対人関係のコミュニケーション能力が低く、【ふれんど日和】や他の初期コミュでも描かれていたように、放クラメンバーから何かをするかと提案を受けて凛世が答える、という描写が多かったです。
ですが、この合宿で仲間と交流を深めることで、凛世のコミュニケーション能力が向上していきました。
特徴的なのはイベコミュ5話で、合宿の序盤に智代子が行った驚かせ方を真似したり、さらに真似だけでは芸がないと思ってみんなを驚かせるための冗談を言ったりと、かなり成長したなと感じました。
また、智代子のカードですが五色爆発のことが描かれた【放課後★肝試しパニック】では、智代子の幽霊克服のために自分で考えて幽霊のふりをする場面もあったりと、仲間を思いやる一面が描かれました。
凛世は、【祝唄-hogiuta-】や【階段式純情昇降機】、【をとめ条約】といった後々登場するカードで度々描かれるように、ユーモアのセンスを持っていたり放クラ随一のコミュニケーション能力を持つようになりますが、その原点がこの五色爆発だったのだなと感じました。
また、イベコミュ6話にて、放クラが凛世にとってはこの上ない友、競い合う仲間だと果穂に話したのも印象的で、それだけ放クラメンバーと共に過ごす時間は重要でかけがえのないものだったことが伺えます。この内容は、後に感謝祭のコミュにも繋がってくるくらい重要なものです。
あと、凛世とは全然関係ないですが、まくら投げの時の果穂の躍動感、コナンのOPのあゆみちゃん感があって見る度にちょっと笑ってしまいます。
・ふらここのうた
WINGの時点ではまだシャニPのことが好きじゃないと考えていましたが、五色爆発以降からはシャニPのことが好きだと思います。
初めは盲目的な恋でしたが、アイドル活動を通じて得た他者の視点への気付きや、ユニットでの活動を通じたコミュニケーション能力の向上から、『自分へ思いを告げた人』から『シャニP』へ、しっかりと相手を見据えて好意を持つことが出来たと思います。
私は、特に【ふらここのうた】から凛世の持つシャニPへの気持ちが強く感じられました。ブランコに乗って二人で揺れる時に、シャニPと並びたいという気持ちを持っているところが注目ポイントですが、以前までの凛世ならばシャニPの期待に応えるだけで十分で、それなら後ろから付いていくだけでも達成できるものですが、今では隣に並びたいという意思を持っています。こういう意識は、ちゃんとシャニPのことが好きだからこそ持てた考えだろうと思います。
ブランコのところは、他の方の感想ブログでもよく取り上げられていますが、シャニPに誘われてブランコに乗り、その後仰向けになるという視界がグッと広くなる乗り方を教えてもらう、という流れは本当に素晴らしいですね。凛世とシャニPの関係性の描き方が丁寧でとても良いです。
また、個人的にかなりグッときたのはtrueの方で、シャニPと蜂吹くやりとりがあります。これは非常に印象的で、相手との対話において、冗談を交えたりして楽しませるのは重要なことです。合宿の時点では放クラメンバーに対して冗談を言うようになりましたが、ここではシャニPにも冗談を言えるまで成長している姿が見れました。これはもう好きですね、シャニPのこと。こんなんもう好きじゃん…
・凛世花伝
凛世花伝で注目したいのは、「アイドル活動とプロデューサーへの恋心の両立」です。
凛世花伝のタイトルの由来は風姿花伝で、こちらは能の理論書であることからコミュのタイトルも能に関係するものになっています。
コミュ1)こひめ:幼い女性の能面
コミュ2)くもらす:能の面を下に向け、悲しみの感情を抑えること
コミュ3)ひめたん:面をかけない、素顔の状態のこと。面をかけてなくても喜怒哀楽といった感情を抑える必要がある
コミュ4)しゅら:能の演目を分類する言葉
true)序破急:能における構成上の3区分
WINGでシャニPと出会い、ファンのためにも頑張りたいというアイドル活動への目的を持つことが出来、心強い仲間にも恵まれ、非常に順風満帆感がありましたが、やはり課題となってくるのはアイドル活動とプロデューサーへの恋心の両立です。ここらへんは凛世にとって重要なテーマですが、その序章となるのが凛世花伝なのかなと考えます。
コミュ2では、凛世がオフの日にシャニPとロケの下見に水族館に行きますが、シャニPに急遽仕事が入ってしまい、結果一人で水族館を見て回ることになります。下見なので一人で行って一人で帰ればそれで十分なのですが、オフの日に会ってデート気分を味わいたいという欲が出たため、シャニPからのフォローはあったものの本来であれば味わう必要のない悲しみに襲われる結果となりました。
コミュ3では、ドラマか何かの役柄で冷たい人形になっていますが、ふとシャニPとの出会いを思い出し、感情が出てしまいます。ここは役柄やコミュのタイトルにもある通り感情を抑えることが必要ですが、それに失敗してしまいます。このコミュでは、シャニPへの思いを抑えて仕事に集中することが、凛世にとって求められることというのが示されています。
【ロー・ポジション】trueにて、凛世から「いつがアイドルで、いつがそうでないのか(分からない)」との言及がありますが、感情を抑え続けた結果、アイドルとしての顔/シャニPへの思いを浮かべる顔の2つの使い分けが難しくなったのかも知れません。この二つの面については、【われにかへれ】やGRAD等でも強く描かれているテーマになっていて、その始まりが凛世花伝だと思います。
ただ、最初は感情のコントロールが上手く出来なくて、結果コミュ4のような状態も発生してしまったのかなと思いますが、最終的にはローポジを経て【階段式純情昇降機】コミュ1のようなオン/オフの切り替えに落ち着きました。
凛世花伝コミュ4
また、凛世花伝は思い出アピールの[人恋はば人]あゆめるこころ、という名前も特徴的で、内容は人を愛するならその人を殺してもいいというくらいの真剣さで向き合うべきというものです。初めはある種のシチュエーション惚れみたいな状態からのスタートでしたが、アイドルとの両立を図るためには、そんな始まりの恋心であってもそれくらいの気概が必要ということが示されていると思います。
・ファン感謝祭
さて、今回の記事の主題でもある、ファン感謝祭です。個人的に重要だと感じたのは、「現実が夢よりも温かく愉しいもの」という認識を持ったことです。
感謝祭コミュED
凛世は、アイドルを始める前までは、厳格な家庭の環境もあってか友達と遊ぶということよりも文学作品を嗜んで過ごすことが圧倒的に多かったです。
ですが、アイドル活動を通じて日々楽しいことに触れていくことで、どんどん世界が広くなっていきました。
また、放クラとしてユニット活動していくことは、感謝祭のリハ後にシャニPから「ユニットで活動している凛世はすごく積極的だ。」と言われていることから、特に楽しく取り組めたことでしょう。ユニットでの活動は、これまでの凛世の人生には無かった仲間と何かを行うもので、非常に刺激的で楽しいものだったはずです。また、ソロでの活動の様なシャニPへの感情を抑えるということもそこまで意識せず、のびのびと振る舞うことが出来たことも積極的になれた要因かなと思います。
なので、放クラという友、競い合う仲間と感謝祭を成功させたことは、「これまで、皆で何かを成すということを知らずに過ごして参りました」と話している凛世にとっては、非常に重要な出来事だったでしょう。
放クラメンバーや283プロといった友と呼べる人たちと出会い、共にアイドルとして時に競い、時に笑い合う。そんな日々が現実で、それは夢よりもとても温かく愉しいものだ。そういう気付きが凛世の中で非常に大きかったため、感謝祭にて放クラのみんなで秘密基地を作った倉庫が、凛世のPデスクの背景に選ばれたのかなと思います。
(感謝祭OPでは夢を見ているのに、EDではちゃんと起きていて回り道しようとしているシャニPに指摘する(進むべき道がはっきり見えている)という対比もまた、グッとくる良さがあります。)
・まとめ
コミュを見なおしてみて、凛世のユーモアさやコミュ力が放クラメンバーと接することで開花したものだと気づき、凛世の中で放クラメンバーがとても大切な友なんだなと改めて思いました。そんな友と、人生で初めて一緒に大きなことを成し遂げた感謝祭は、凛世にとって非常に重要なものだったと思います。
凛世と言えばプロデューサーとの恋愛模様に注目されることが多いですが、今回のPデスク背景の検証で、自分が見えていなかった凛世の一面に気が付けて良かったと思いました。
以上