【2023年4月】先月Kindle Unlimitedで読んだ本

こんにちは、HIMAGOです。

 

みなさんは読書してますか。私はあまりしていません。

そんな私ですが、読書を習慣づけしたく今年の1月にkindle unlimitedに加入したので、今回は先月の2023年3月にkindle unlimitedで読んだ本を紹介していきます。

 

 

円城塔 - リスを実装する

 

円城さんの短編小説。円城さんのことはスペースダンディで初めて知りましたが、その後特に作品に触れる機会が無かったため、氏の本を読むのは今回が初めてです。

 

内容としてはプログラミングを題材にしたSFですかね。スペースダンディの氏が担当した時の話が結構難しかったり、そもそも脚本に数式が書かれていたりと凄い知的なイメージがありましたが、かなり読みやすく面白い小説でした。

 

個人的にお気に入りなのは「システムは親を選べない。」という文です。自分も仕事をしている時に機構や構造といったシステムを検討することが多々ありますが、よくシステム側に対して「もうちょっと立派でしっかりした人に生んでもらえたら適切に運用されるようケアしてくれるのに、なんでこんな大雑把でフィーリングな設計をする人が俺を生んだんや……」と思っているんだろうなと考えたことがあるので、その一文が心に残りました。

 

スペースダンディの脚本

 

tofubeats - トーフビーツの難聴日記

音楽プロデューサー、DJのtofubeatsさんによる、2018年~2022年の日記をまとめた本です。

 

自分は音楽を聴くのが好きで、特にインターネット系の音楽はよく好んで聴いていました。その中でも、tofubeatsさんは地元が自分と同じ神戸だったり同年代ということで親近感を感じていたので、昔から作品を購入したりして応援していました。

そんな氏の本ということで、どんな感じの本なのか楽しみにして読んでみましたが、日記ということで本当に日常的な面がたくさん描かれている中で、自分がよく聴いている人たちのことも時々話題に出たりしていてかなり面白かったです。

音楽を仕事にするとこういう日々の過ごし方になるんだな~とか、こういう感じで仕事を進めていくんだなといった、自分の知らない世界を見ている感じもまた魅力的な本でした。

 

また、自分がそうなだけかもだけど、神戸出身の人って同郷の人の感性が好きなことが多い気がしていて、氏の文体も着眼点も結構自分の好きなツボを押さえたポイントがたくさんありましたし、読み終わった後にハイライトを見返すと、思ったよりたくさんの箇所にハイライトをつけていました。「どこの番組も東京事変が登場する時だけ歌詞を縦書きにするのはやはりなんか変だなぁと思ってしまう。」はめちゃくちゃ共感した。

 

③加藤一陽 - 音楽メディア・アップデート考

8名の音楽ライターや編集者の方に『音楽メディアの現在』としてインタビューした内容をまとめた本です。

 

音楽メディアだとロキノンとか音楽ナタリーみたいな超メジャーどころしか知らないですが、どんな内容が語られているのか気になって読んでみたところ、全然堅苦しい感じはなく、かなり読みやすく面白い内容でした。

 

本の内容とは違いますが、この本を読むちょっと前にtwitterで『超ニッチな音楽ジャンル』という内容で色々な音楽ジャンルを紹介する方がいて、自分のフォロワーが苦言を呈しているのを見かけました。問題として捉えられていたのは、そのジャンルが好きな人にとって超ニッチとカテゴライズされることの違和感や、各ジャンルに対して深堀りをせずパッと付箋書きしたような説明しかなかったことだと私は感じました。

 

ただ、モヤっとするところはありつつも、根本の問題を上手く頭の中で言葉にすることが出来なかったですが、上記の本を読んだときに「本当は音楽の魅力を伝えることが目的なのに、”語ること”自体が目的化してしまわないように」という文を見つけて、自分の中でのモヤッと感がちゃんと判明した気がしました。やっぱり長年音楽業界に携わっている方々は考え方がちゃんとしてるなぁと感じました。

 

④樋口恭介 - 生活の印象

SF作家の樋口恭介さんのエッセイ本です。氏の本は読んだことがないので、これが初です。

 

そもそもSF作家という情報すら知らず、とりあえずAmazonで評価高いし読んでみるか~という感じで読み始めましたが、SFやってそうな文章だなと思ったところ当たっていたので驚きました。やっぱり文章って個性がめちゃくちゃ出ますね。

氏がtwitterで炎上したりなんかしてtwitterから離れた結果Googleドキュメントに日常の文章をまとめるような感じになっていますが、twitterで炎上を経験していたんですね。私は13年twitterを触っていますが、コミュニティが違うと全然話題が収集出来ていないからか、炎上していたことすら知りませんでした。

 

個人的なお気に入りポイントは、twitterでの投稿に対して、「映画を見たり旅行に行ったりすることは自分にとって特別な行いで、特別だと自分が思い込んでいることをしている自分を誰かに知ってほしい。」みたいな感じのところです。

この感覚って20代中頃以降の人のもので、今の10代って全然その感覚が無いと思うんですよね。SNSが生まれた時から身近にありすぎて、特別でも何でもないことでも何かあったら投稿する、そんな印象を若い人たちに感じています。

けど、自分は前者の人間なので、確かにそういう感覚はあるなぁと思ったり、投稿をすることで、その行いを誰かに見せるために行ったもののように自分の中で認識してしまうような気がして何かをしても投稿を控えてしまったりするなぁと、色々考えさせられました。

 

 

以上、2023年3月に読んだ本でした。

3月はどれも面白い本ばかりだったので、4月もまた面白い本を見つけて読んでいきたいです。